手術が必要となるほど側弯が悪化したらどうなりますか?
成長期の患者さんにある一定以上の変形悪化が認められた場合、脊柱変形の改善と将来における変形悪化を予防するため手術が適応となります。最も一般的な術式は金属内固定材料と骨移植を併用した後方矯正固定術である。金属内固定材料とは、ロッド、フック、ワイヤー、スクリューなどであり、骨癒合が得られるまで、できるだけ正常配列で脊柱の矯正状態を維持するために使われます。金属内固定材料を抜去することには未だ意見が分かれていますが、抜去は現時点においては少数派です。
手術の必要性について考慮される因子:
- 固定される椎骨の範囲
- 側弯の重症度
- 後弯の大きさや小ささ
- 痛み(思春期では稀、成人ではより多い)
- 以後の成長能力の有無
- 各患者独自の因子
手術で考慮すべきこと
手術のゴールは変形を安全に、そして適度に矯正し固定することです。しかし、あらゆる手術操作において、矯正固定には常に危険性が伴います。これらの問題については患者さんの主治医である整形外科医と十分話し合わなければなりません。手術の計画における重要なポイントを以下に列挙します。
- レベルの高い術前カンファレンス
- 自己血貯血(可能であれば)
- 術前後における良好な栄養状態
- 術前後の運動プログラム
- 前向きな姿勢